いよいよ秋雨前線が南へと遠ざかり、今週末から晴天が続く予報。
待望の瑞垣でのクラッククライミングを再開。
ついに今週は春・夏と2度計画して、残念ながら氷と悪天に阻まれた、あこがれのワイド、「陽炎(5.10c)」と「蜃気楼(5.10c)」へ。ワイドクラックを始めた頃からの、あこがれのクラックだ。
不動岩駐車場から1時間ほどの登高で摩天岩。
半年ぶりの摩天岩。まさに「ワイドクラック天国」が大げさでないくらい、ワイドばっかり。
その摩天岩下部岸壁を左に回り込むと、奥まったコーナーに顕著なV字型の2本の神秘的なワイドクラックが現れる。
これが摩天岩を代表するクラック、「蜃気楼(5.10c)」と「陽炎(5.10c)」だ。
<左が「蜃気楼(5.10c)、右が「陽炎(5.10c)」>
既に10月ということもあり、かなり寒い。特に陽炎と蜃気楼の前は終日、日が当たらないためダウンとオーバーズボンは必須。
まずは、アップで隣にある「レインボー・クラック(5.8)」を登る。OS。最後のスラブ地帯がなかなかやらしい。
その後、パートナーの「かぜひきクラック」へのトライをビレイ後、再び、V字コーナーへ戻る。
まずは、同じグレード(5.10c)ながら、どう見ても簡単そうな「蜃気楼」からトライ開始。
V字クラック下部のチムニーから取りつく。チムニー部分をバック&フットで乗り越え、左上するコーナークラックへ。
コーナークラックはフェースにスタンスが豊富に拾えるため、レイバックで簡単に登ることができる。
また、ワイド部分に到達してみると、実はクラック奥にハンドがかなりバチ効き。
時折、ワイドの中に足を入れて、体勢を安定させてからカムをとれば、順調に高度を稼ぐことができる。
上部に来ると、クラックの幅が広がり、レイバックが甘くなる。この辺が核心か。
カムを固めどりして一気に核心部分を乗り越えればテラス状の部分へ上れる。OS。
終了点らしき所に到達するも、基本的に「蜃気楼」はマルチで登る前提になっているらしく、終了点は設置されていない。
仕方がないので、レインボークラックの終了点までトラバースして、レインボークラックの終了点を利用してロワーダウン。
続いて、「陽炎」へ。
同様に下部のチムニーを登り、途中から右の直上するチムニーへと乗り移り、「蜃気楼」のラインと別れる。
直上するチムニーも奥にハンドがバチ効き。プロテクションをとりつつ、順調に高度を稼ぐ。
高度を上げ、チムニーが徐々に狭まってくると、それと同時に傾斜が強まってくる。
傾斜が最も強い部分で、最終的に奥のハンドジャムが広がって手もワイドになる。
すると、チムニーから身体を出さざるを得なくなり、そこから、カンテにある、遠いガバをとるまでが核心。
リーチを生かして何とかガバをとっても、テラスへ登ってからの左上ワイド部分が、実はかなり長い。
この延々と左上するワイドクラックをレイバックを交えつつ、15mほど登るとようやっと終了点。
OS。
後半は、4番を下で使ってしまっていたので、4番1個でかなりのランナウトを強いられ、かなり緊張しました。
「陽炎」、本当に充実したワイドクラックだった。
今日は超有名クラックを2本ともOSできて大満足(^^)。
Yさん、お付き合い頂き、ありがとうございました!