長期間、赤坂迎賓館で綿密な準備を行ってきた日本・ASEAN(東南アジア諸国連合)特別首脳会議(サミット)が終了した。
今年は、日本とASEANとの友好協力40周年。安倍総理は年頭に「対ASEAN外交5原則」を訪問先のジャカルタで発表するとともに、11か月の間にASEAN加盟国10カ国すべてを訪問した。
10カ国すべてを訪問したのは日本の総理として初めてのこと。近年、日本の総理によるASEAN諸国訪問は、マルチの国際会議の機会以外、殆ど行われておらず、異例のことだ。
この意味で安倍総理のASEAN諸国歴訪と、その総括となる東京で開催された日ASEANサミットは、日本が東南アジアを重視する姿勢を対外的に示すことができたといえよう。
また、今回、東京で行われた日ASEANサミットは開催のタイミングが絶妙だった。
図らずも中国による「防空識別圏」の設定が東アジア地域諸国に波紋を投げかけている時期であり、東シナ海、南シナ海での「航行と飛行の自由」について、ASEAN諸国と首脳レベルで認識を一致させることができた。
2013年は対東南アジア諸国外交で大きな外交上の成果を上げることができた。
2014年も対中国・韓国を始め、様々な外交上の課題が浮上するだろうが、「近抗遠友」の外交原則にのっとり、東南アジア諸国とは益々友好関係を深めていくことになるだろう。
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