ムサンナ県交通警察 副隊長 ジャーセム中佐以下3名が来隊。ジャーセム中佐はムハマンド中佐に次ぐナンバー2の地位を占めている。
宿営地外活動時における交通事故防止及び現地人との交通上のトラブル防止に資するために講習会を開いてもらった。ちなみにイラク警察(IP)と交通警察(TSU)は同じ内務省管轄下にはあるが、全く別の組織である。日本で言えば、各県警と交通機動隊とが別組織のような感じである。ちなみに全く別組織で施設警備隊(FPS)という施設の警備だけを実施する組織もある。
講習はジャーセム中佐の陽気な性格がよく現れていておもしろかった。
イラク人の感覚では「交通事故の原因は巻き込まれる方にある」という考え方で、荒っぽい運転にその考え方がよく現れている。ちなみにムサンナ県で一番交通事故発生件数が多いのはルメイサーサマワ間ということだ。
イラクでの事故の発生の4大原因は
1 無理な追い越し
2 速度超過
3 脇見運転
4 運転技術の未熟
で夏は熱さのためにもうろうとして、事故が多発するらしい。
そのためイラクにおける運転の着意事項としては
1 追い越す際は左側から(右側通行のため)
2 仕方なく逆走する際は、ハザードをつけながら走る
3 道を空けろ!というジェスチャーは平泳ぎみたいに
4 道を譲ってもらうときはシュワイエはわかりにくい
などが紹介された。
J任務において自衛隊は投石を受けることがよくある。しかし、できる限り笑顔と手振りを絶やすことなく、また携行している銃口を上方に指向することはない。あくまでも人道復興支援にきたということを忘れないようにしなくてはならない。
任務中、片言のアラビア語を話すと子供達がなついてくる。それがうれしい。