June 30, 2006

交通講習(IPによる)

 ムサンナ県交通警察 副隊長 ジャーセム中佐以下3名が来隊。ジャーセム中佐はムハマンド中佐に次ぐナンバー2の地位を占めている。

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 宿営地外活動時における交通事故防止及び現地人との交通上のトラブル防止に資するために講習会を開いてもらった。ちなみにイラク警察(IP)と交通警察(TSU)は同じ内務省管轄下にはあるが、全く別の組織である。日本で言えば、各県警と交通機動隊とが別組織のような感じである。ちなみに全く別組織で施設警備隊(FPS)という施設の警備だけを実施する組織もある。

 講習はジャーセム中佐の陽気な性格がよく現れていておもしろかった。

 イラク人の感覚では「交通事故の原因は巻き込まれる方にある」という考え方で、荒っぽい運転にその考え方がよく現れている。ちなみにムサンナ県で一番交通事故発生件数が多いのはルメイサーサマワ間ということだ。

 イラクでの事故の発生の4大原因は
1 無理な追い越し
2 速度超過
3 脇見運転
4 運転技術の未熟
 で夏は熱さのためにもうろうとして、事故が多発するらしい。

 そのためイラクにおける運転の着意事項としては
1 追い越す際は左側から(右側通行のため)
2 仕方なく逆走する際は、ハザードをつけながら走る
3 道を空けろ!というジェスチャーは平泳ぎみたいに
4 道を譲ってもらうときはシュワイエはわかりにくい
などが紹介された。

 J任務において自衛隊は投石を受けることがよくある。しかし、できる限り笑顔と手振りを絶やすことなく、また携行している銃口を上方に指向することはない。あくまでも人道復興支援にきたということを忘れないようにしなくてはならない。

 任務中、片言のアラビア語を話すと子供達がなついてくる。それがうれしい。
  

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June 28, 2006

事故の状況

 今朝の日本の新聞情報によると一昨日の事故は、重傷者3名、いずれも骨折があり、1~2ヶ月の重傷と報道されていた。

 事故の状況が徐々に明らかになってきた。

 事故現場の道路は盛り土状になっており、LAVは路面のくぼみを避けようとしてハンドルを取られ、脱輪、斜面をずり落ちるように横転したということだ。  
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June 27, 2006

Operations in IRAQI




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June 25, 2006

警衛

 早朝に撤収に伴う物資後送のためのコンボイ第1便が宿営地から出発する。

 コンボイ15両に車両を分乗させて運搬する。当初、後送する車両は使用頻度の少ない重機や故障した大型車両だ。

 報道陣が群がる#0Gを抜けてクウェートに向けて出発した。報道陣は11名を確認。

 物資を運ぶコンボイはゲートをぎりぎりの幅で抜けていくのだが、運転技術の未熟なドライバーによる接触事故が後を絶たない。

 バリケードシステムはそれ自体が高価な装置なのだが、出入りの度に破壊されるのはたまらない。誘導人員をつけて細心の注意を払う。

 この日、防護マスクや銃のダットサイトが回収された。また居室の備品等も逐次回収されていく。


 そして、インターネットが伝えるところによると、またしても豪軍に対するIED事案が発生したということだ。

 場所はVB四叉路沿いのR8沿い北方向。幸いなことに2両目と3両目の間をPRIEDは通過していったということである。被害はなし。

 状況としては無線通話のためのジャマーカットしている最中にIEDが爆発したということなのでIEDはRC方式であった可能性が高いと見積もられている。

 またこれでジャマーの効果が高いことが立証された。  
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June 23, 2006

施設確認

 今日は宿営地内の施設を確認。撤収が決まったので、着々と物がなくなっている。

 作戦室、歯科室、医務室、給水小隊、弾着モニュメント、爆発物処理班、プレスセンター、UAV発着場、中央望楼を回る。

 給水小隊の1日当たりの給水量は125トン。

 また衛生小隊には手術室も完備されている。

 弾着モニュメントは2004年の5月に北西方向6キロの地点(サマワ市内の方向)から打ち込まれた迫撃砲弾の弾着地を保存してあるものだ。。

 爆発物処理班では試しに防爆スーツを着てみた。やたら暑い。。。
 こんなものを着て作業をするのは非常に困難だというのが実感できた。

 また露天風呂は大型車両後送の関係で6月27日までに撤収されることになった。

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June 21, 2006

警衛下番

 着々と進む撤収準備

 警衛勤務を終え、部屋に帰ってみると既に部屋の電話機が撤収されていた。。。

 昨年末あたりから撤収の雰囲気が伝わっていたので、イラク復興支援軍としては撤収関係の計画・調整は、すでに終えていた。撤収命令は、いまかいまかと待ち受けていたのが実情だ。つまり昨日の政府の発表を契機に実行に移したというのが実情。

 厚生センターのITルームのFOMA端末も半減している。食堂のジュースも減っているようだ。

 宿営地内の各所では倉庫内の整理や天幕の撤収、コンテナの移動などが始まっている。

 宿営地全体が撤収に向けて動き出した格好だ。  
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June 20, 2006

撤収命令発令

 本日、ついに撤収命令発令

 小泉首相が日本時間1300(サマワ0800)陸上自衛隊のサマワからの撤収を表明。サマワの撤収が7月末までに実施されることが決定した。

 また、撤収支援要員として約100人(内、10人がサマーワ入り)をクウェートに後送業務輸送隊として派遣。税関手続きや車両の洗浄を実施することが決まった。

 撤収時には武器、車両、通信機材などは持ち帰る一方、食器や事務用品、小型家具などは残していく方針だという。宿泊施設は解体せず、ムサンナ県などの地元行政組織に引き渡すということだ。(ちなみにサマワ宿営地の土地の賃借料は12月分まで前払い済み)

 日本がアメリカのブーツオンザグラウンドの要望に沿ったイラク復興支援もこうして幕引きが決まった。
  
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June 19, 2006

J任務(タリル空港)

 3回目のタリルミッション。慣れてきたときが一番危険なとき。細心の注意を払いながら任務に当たる。

 任務としては業支隊員2名(技官)の輸送。入れ替わりに建設関係の技官2名を乗せ、サマワに帰隊する。
日中のうだるような暑さの中、自重4トンを超えるLAVのディーゼルエンジンの熱が肌を焼く。

 ついにマリキ首相がムサンナ県の治安権限委譲を発表。ムサンナ県を他地域に先駆けてモデルケースにしたいようだ。これで陸上自衛隊撤収のお膳立ては整ったと言っていいだろう。  
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June 16, 2006

警衛

 本日、読売新聞で陸上自衛隊の撤収が報道された。

 多国籍軍からムサンナ県に対する治安行政権限の委譲が20日に発表される予定。

 これを受けて日本政府は陸上自衛隊の撤収を今月下旬に決定する方向という内容だ。近くロンドンで開かれる日英豪米の四カ国協議で決定されるらしい。


 本日は警衛勤務。

 ロードスパイクの誤作動により業者車両のパンクが発生。

 前回(12日)のASLAVパンク事案に引き続いて2回目のミス。発電機整備に絡むパンク事案だけにヒューマンエラーというだけではすまされないものがある。

 また先日の役務警備員ラーシムによる室外機盗難事案。ラーシムは減俸と引き換えに引き続き勤務することを許すと言うことで一応、決着をみた。

 かなり甘い処分といわざるを得ない。

 が、イスラム世界では窃盗は重罪であり、もしイスラム社会で窃盗が公になった場合、手首を切断するという話もある。窃盗に対する処分をあまりおおっぴろげにはできないようだ。

 ラーシムは部族長であるアル・ハッサンの次男坊であり、アルザイヤード族の中ではかなりの高い地位を占めている。良いトコのボンボンだけにわがままに育ったようだ。
  
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June 15, 2006

J任務(スエイル水道橋+鉄道橋点検)

 
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                            <豪軍ASLAV>


 今回のJ任務の目的地であるスエイル水道橋はサマワ市内を抜けて、荒涼とした荒れ地と田園風景が交互に現れるようになったところに位置する。

 総部族長道を右に折れ、200m位進んだところで一段低くなった川原部分にその水道橋はあった。

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 駐車スペースは5~7台位の駐車が可能で、車両の反転も可能なほどの幅を有する。

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 今日は水道管の完成点検ということで、水道管から水を出し、みんなで乾杯をする。当然、警備の任務をしている我々はその乾杯に参加することもなく外周に目を配る。

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 にこにこした子供達の笑顔に吸い込まれそうになりなるのを必死にこらえるのも任務だ。

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 次の目的地である鉄道橋は総部族長道沿いに位置する。

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 道幅が狭く、土質も悪いため現地人の車がスタックしている。車種はなんとセルシオ。イラク人が貧しいなんて誰が言っているんだ?

 子供達まで携帯電話持っているし。。。  
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