October 27, 2003

瑞牆山(十一面岩/左岸壁/綿秋カナトコルート )

日曜に瑞垣十一面左岸壁の綿秋カナトコルートと
翼ルートに行ってきました。

本当はロクスノ秋号に載っていた
アウトサイダー・ズルムケチムニールートに行こうと思っていたのですが
取り付きがわからず結局、
カナトコルートに行きました。(設定者は同じ月稜会の角屋さん)

翼はメジャールートなので記録は割愛して
以下、綿秋カナトコルートの記録です。

|--------------------------
|日程  |10月26日(土)
|ルート |瑞垣/十一面左岸壁/綿秋カナトコルート
|内容  |登攀
|--------------------------

0620 起床
 強烈な冷え込みの中、目覚める。予想はしていたがやはりかなり寒い。
もう瑞垣のシーズンも終わりかなぁなどと思いつつ、さっさと支度を済ませ
0650十一面へ向け出発。

0800 正面壁取付付近
 当初の目標であったアウトサイダーズルムケチムニールートの
取り付きを30分近く探すも見つからない。ロクスノのトポによると
右岩稜の取り付きからさらに右に回りこむと書いてあるので
その付近をしばらく探してみたがそれらしいチムニーは見あたらない。
(今考えてみればもっと下降路沿いに上ったほうが良かったのかも)

 トポによると取り付きの広場までフィックスがあるということなのだが
それすらも見つからない。ひょっとしたらぜんぜん違う場所を探していたの
かもしれない。

 そうこうしているうちに寒くもなってきたし
時間ももったいないので日当たりの良い左岸壁の
綿秋カナトコルートの方に行ってみることにする。こちらの方は
山賊ルートのすぐ左にボルトがフレークに向かって伸びており
ルートが明瞭にわかる。


0900 登攀開始
1p目(右ルート) 私リード 5.9 25m 30分
 3p目の核心をやらしてくれるというので私リードでスタート
ボルトを忠実にたどり、大きなフレークまでたどりついたらそこから
左にトラバースし松ノ木までたどりついたらそこがビレーポイント。
難しいところは特になし。

2p目 Tさんリード 5.10a 45m 50分
 角屋さんのトポでは2p目、3p目となっているところ・・・
気づいたらTさんに核心をリードされてしまった。。(シクシク)

 出だしは右上してスラブ沿いにテラスまで(10m位)。
トポではここだけで2p目としてある。
途中ハンガーボルトがスラブ上にうってあるが
慎重に進めばランニングをほとんど取らずにテラスまで
行けてしまう。トポでは6級+となっているが・・・。

 テラスからいよいよ核心の凹角(トポの3p目)。ここから急に難しくなるので
少し焦る。フリーでいく場合、慎重にムーブを見ないと出だし付近と
3ピン目付近は難しそうだ。

 ピン以外にもクラック沿いにハンガーがベタ打ちされているので
心配な人は利用可能だろう。角屋さんは当初、このピッチをNPだけで
登ろうとしたらしいが25m墜落したらしい。確かにこの
フィンガークラックはフレアーしていてNPのみでは厳しい感じがする。
 そういえば先月登って僕が墜落した「調和の幻想」の2p目も
こんな感じだった(^^;)。

 僕は3ピン目のところで不覚にもバランスを崩し
ピンに足を乗っけてしまいチョンボ。
あまりにも悔しかったので終了点まで行った後
懸垂で降りてきてこのピッチだけ再トライ。2回目はすぐに
RPできました。フィンガークラックをよく見れば指先が入るところが
あるのでオンサイトフリーを狙う方は慎重にどうぞ。

 2p目(トポでは3p目)の終了点からの樹林帯は歩いて行くことが可能。
ということで我々の3p目はトポの5p目となる


3p目(右ルート) 私リード 5.8 35m 30分
 出だしはワイドクラックを横に水平に伸びるクラックまで。大き目のカムで
ランニングをとって右へハンドトラバース。最後はちょうど太ももが入るくらいの
オフウイドスを慎重に登るとそこが終了点。最後のオフウィドスがなかなか
面白かった。

1130 登攀終了
 結構早く終わったので、下降して3p目をRPした後、翼ルートを登攀に行く。
僕は初めてだったが、Tさんが翼ルート、3回目にも関わらず
付き合ってくれた。感謝、感謝(^^)。

 綿秋カナトコルートはピッチ数こそ少ないものの僕らのような初心者
でも楽しめる良いルートでした。特に核心pにボルトがあって瑞垣では
珍しく(?)安心してチャレンジできるルートなのでクラック入門としては
最適かも。
日当たりも良いのでこの時期でも快適に登れます。

使用ギア  ヌンチャク 7~8本 キャメ(1、2、3、3.5各1)

以上

--------------------------------------------------------------------------------

月稜会の角屋です。

実は今日、月曜日、私も会の新人を連れて「錦秋カナトコルート」に行って
きたのです。核心のピッチでは残置が増えていました。 ピッチ目は印刷ミスで、本
当は +でした。上部の岩は、右ルートを登られたようですが、登られた方の感想で
は、左ルートのほうが人気があります。

「アウトサイダー・ズルムケチムニールート」は指をあまり使わないので、寒くても
登れますので11月でもOKです。僕としてはこちらのルートのほうがお薦めです。

--------------------------------------------------------------------------------

> 取り付きなんですが、右岩稜の取り付きからどのくらいの距離でしょうか???

右岩稜の取り付きから、同じ高さで50Mほど右にトラバースします。このあたりは
岩はなく、ただの樹林帯です。そのまま進むと「小ヤスリ」につきあたりますが、そ
の前にまっすぐ上に登ります。すると岩壁の基部を登るようになりますので、今度は
基部に沿って登っていけばFIXがあり、それを登れば取り付きの広場になります。
「奥壁」と言うのは「十一面正面壁」の東側に独立して立っている岩峰で、「瑞牆の
森」から見ると、「十一面の頭」の右に右手のひらの親指のようなピナクルを持った
岩峰です。そのピナクルとピークの間に抜けます。つまり、十一面の右の岩峰の東面
(下から見てみぎに回り込んだところ)にルートがあります。

今度の火曜日に、近くまで開拓に行きますので、すこしアプローチを分かりやすくし
てきます。

角屋 貴良
  

Posted by at 00:39Comments(0) Multi Pitch Climbing